2019/9/4

股関節とスクワット


今回は股関節に関して簡単に書きたいと思います。
股関節は皆さんもご存知の通り重要な関節となります。

今回はトレーニング種目で皆さんも多くの場面で指導するスクワット動作で股関節について少し書きたいと思います。
スクワット動作でしゃがみ込んでいく時に当然股関節の屈曲が必要となります。
股関節の屈曲がうまく遂行できない原因は指導現場では多く見受けられ、その原因がいくつかあります。今回は現場で多いケースを書いてみます。

1つ目は股関節前面側の筋肉による共同筋インバランスです。
大腿直筋と腸腰筋はよくあるインバランスです。これにより股関節前方に大腿骨頭が引かれ関節の中心化が崩れてしまうケースです。
スポーツをやっている人に多いケースですね。
また、股関節外面側の筋肉のインバランスもよくあるケースです。
大腿筋膜張筋と中殿筋です。
大腿筋膜張筋が過緊張すると中殿筋を押し付ける形となり中殿筋の滑走不全が起きやすくなります。また、中殿筋と大殿筋もつながっているので大殿筋の滑走不全にもつながってしまいます。これが股関節の屈曲制限にもつながってしまうのです。
基本的な機能解剖学の本では矢状面、前額面、水平面と分けて分かりやすく書いてありますが、実際には前額面の筋肉が矢状面の動きを左右することはよくあります。
その他にもまだまだ、いろいろありますが、このように股関節の可動域に制限がでてくると正しい股関節運動ができなくなってくる訳です。

屈曲制限が片側性でおきれば骨盤帯の捻じれにつながってしまいます。これは仙腸関節、腰椎に対してストレスを増加させてしまいます。
スクワットのトレーニングが終わった後に腰が痛くなるケースです。
もちろん両側性で制限があれば骨盤の前傾コントロールができなくなり腰椎の安定性を崩していきます。作用反作用の法則より力発揮が低下し、効率が落ち、腰にもストレスが増加するよくない運動パターンです。

股関節の関節中心化と目的に合った適正な可動性がある状態をコンディショニングしていくことは私たちパーソナルトレーナーにはとても重要なことです。

勉強には上限はなく、ずっと勉強、常にアップデート、スキル&レベルアップしていくことが必要ですが、自身で理解できてロジカルに考えることができて再現できることをコツコツ積み上げていかなければアウトプットが上手にできないことが多々あります。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。