2019/11/2

肩複合体って難しいけど楽しい

肩関節は5つの関節(機能的関節含)からなり、複合体として機能することが重要となります。
また、5つの関節があるからこそ、5つのうち1つの関節の可動域制限や機能低下があっても他の関節で補ってしまうことができてしまうのです。パーソナル指導現場では非常に多くみられます。

肩複合体を理解してどの関節に問題があるのか?代償がどの部位にでているのか?
複合的に考えていくことが必要となってきます。

例えばスポーツをやっているお客様に多いですが、競技中やトレーニング時に肩甲上腕関節付近位痛みを訴える方がいます。
ローテータ・カフかな?と疑うことはもちろん必要ですが、これだけでは不十分です。
上腕骨の土台は肩甲骨となり肩甲骨の滑走面は胸郭となり胸郭は体幹全体の影響を受けます。もっと言えば体幹は下肢からの影響も考慮しなければなりません。

大きく分けると肩甲上腕関節に問題があるのか?肩甲胸郭関節に問題があるのか?体幹に問題があるのか?これくらいは確認しておかないと肩の問題は改善できないケースが多いですし、確認しないで効果がでてもそれはラッキーであって打率でいうと高くありません。

私たちパーソナルトレーナーが対応できるのは筋機能不全やマルユース、滑走不全となります。
この3つの要素を解決していけばROMの向上と応力の分散が期待できます。
つまりROMが向上し関節や筋肉に対してのストレスが軽減していけばアプローチは間違っていないということになります。

5つの関節が協調性の中でそれぞれの局面でしっかりと機能することが必要です。屈曲での5つの関節の動き方、外転での5つの関節の動き方は最初の時点で大きく違います。
170°屈曲までいくとどちらも一緒の関節運動となりますがその過程は違います。
スポーツ動作でもどの動きを向上させたいのか?どの角度で上手に使えないのか?
その局面で肩複合体はそれぞれの関節がどのように動いてどの筋肉の活動が重要なのか?
判断してアプローチしていくことが必要となります。

複合体となるため、考え方も複合的に考えていかなければなりません。