講座概要 【リカバリー機能促進】をメインテーマとし、慢性疼痛症候群(安静時の筋緊張が高い傾向にある)に対する改善方法として、①呼吸介入と②徒手操作や③モーターコントロールエクササイズによる修正・最適化をします。しっかりとした医科学的根拠に基づいた見立てを中心としたコンディショニングを学んでいただきます。 カリキュラム内容
1 不良姿勢の呼吸とエクササイズによる修正 ■オープンシザースポスチャー(DNS) ■B-PEC(PRI) ■上位・下位交差症候群(Janda's Approach) 肋骨外旋、骨盤前傾、股関節内旋、頭部前突、骨盤底筋群機能不全、肩甲上腕関節内旋、爪先荷重、重心上昇などのアライメント修正と筋機能適正化 2 過緊張筋抑制(アクセルを踏む前にブレーキを外す)と弛緩・弱化筋の促通 ■胸郭・肩甲帯・骨盤制御を阻害する筋群の抑制 主な対象筋群:広背筋、大胸筋、小胸筋、鎖骨下筋、上部僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、脊柱起立筋、大腿筋膜張筋、腓腹筋など ■胸郭・肩甲帯・骨盤制御を促進する筋群の促通 主な対象筋群:内腹斜筋、腹横筋、ハムストリングス、大殿筋、内転筋、下部僧帽筋、前鋸筋、上腕三頭筋長頭 3 低閾値筋活動(分節運動)戦略 ■ヨガ、ピラティス、DNS、PRIから必要なコレクティブエクササイズの成分抽出 4 上半身プッシュと下半身プッシュエクササイズの統合(インテグレーション) ■スポーツ障害予防改善とスポーツパフォーマンスアップ 担当講師より 今回協会より依頼されたテーマである【リカバリー】に関して、先行研究や論文・リサーチ等を調査すると、阻害要素としてオーバートレーニング症候群、睡眠不足、社会心理的ストレス、メンタルヘルス、飲酒、喫煙、カフェインなど、促進要素として冷水浴、交代浴、栄養(良好な腸内細菌叢を維持する食事)、副交感神経賦活化、呼吸の適正化、フォームローラー、コンプレッション、ストレッチ、リラクセーションテクニック、マッサージなどのキーワードが検索されます。 我々トレーナーがクライアントに介入できるリカバリー促進要素として私見ですが、過緊張筋の神経生理学的抑制、動的制御能力(共収縮のリセット・筋肉のON/OFFのスイッチング)、不良姿勢(マルアライメント)の適正化、身体操作能力の効率化(運動エネルギーロスの最小化)、低閾値分節運動学習(アウターマッスルの過活動抑制・インナーマッスルの選択的収縮・慢性疼痛症候群は安静時の速筋線維活動が遅筋線維活動より高い)などが考えられます。そこで本セミナーでは、以下の項目で私が普段実践している特異的な評価法と改善実技の一部を紹介いたします。
・キーワード 【脱力(リラックス)】 【Every Exercise is a Test】すべてのエクササイズは筋機能の評価テストになる 【Exercise is medicine】エクササイズは薬である 【Exercise as medicine】エクササイズをどのように運動処方するか |